人間ドックを受けることは病気の早期発見に非常に有効な手段です。その代表として、癌があがるでしょう。癌は今や人の病期別の死因での第1位になっています。人間ドックでは採血や検尿また、超音波検査というさまざまな検査手段を用いていろいろな角度から怪しいとされる部位を羅列することが出来ます。

たしかにその中には異常値を示すものの、精査をすると問題ないといった、病院へ行くだけ面倒くさかったという感想を持つ人も現れるかもしれません。しかし、これらの検査によって、早期発見がなされるのです。たとえば、膀胱がんを一例に挙げてみます。膀胱がんはなかなか症状を現さない病気です。

しかし最初の尿潜血で見つかるほどの早期発見をなせば、尿道からカメラを入れて腫瘍を切除するという体の表面を切らずとも根治を得ることが出来るタイミングがあります。そして時期が遅くなると、肉眼的な血尿が出現してくるようになり膀胱全摘を行い、尿の出口をストマとして腹のへそ付近から出すようにするかなり大がかりな手術をしなくてはならなくなってしまいます。もしもそれよりもさらに発見が遅くなると、骨や肺などに転移してしまい、根治自体が不可能となってしまいます。このように早期発見によるメリットは非常に大きく、その早期発見への大きな助けとしての人間ドックという手段は、比較的強い痛みを伴わない検査で様々な危険性を洗い出してくれますので、この大切なチャンスはしっかりと生かすべきであると考えます。

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