人間ドックで人気があるのが、国内の死亡原因のトップであるがん検診です。そして、その次に人気があるのは、死亡原因の2位を占めている心筋梗塞などの心臓の病気で早期発見できる「心臓ドック」です。心臓の病気は、突然死の原因としても有名です。発作が起きる直前まで自覚症状がない場合もあるため、元気な間に心臓の専門的な検査を受診しておいたほうがよいです。
心臓ドックを受診したほうがよい年齢としては、50歳を過ぎたら定期的に調べた方が安心です。また、遺伝性の心疾患もありますので、血縁者に心臓病を患った人がいる場合は、20代や30代の若い年代でも受診しておいたほうがよいです。心疾患は、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の積み重ねでも起きやすいため、一般の健康診断で生活習慣病を指摘された人も一度は心臓も調べておいたほうがよいです。心臓ドックは、心臓の病気の可能性を重点的に調べる人間ドックで、似たものには脳疾患を全般的に調べる「脳ドック」や婦人病を中心に調べる「レディースドック」などがあります。
この人間ドックでは、通常の人間ドックでも用いられる心電図や胸部レントゲンだけでなく、心臓の冠動脈の状態を詳細に検査できる冠動脈CTや心臓の機能異常を発見できる心エコー検査などがあります。心臓ドックのような特定の臓器の状態と病気の有無を調べる人間ドックとしては、脳梗塞やくも膜下出血などを早期発見できる脳ドックが有名です。