医療において割引という発想はあまり見かけないものです。これは通常の医療が保険点数で計算されており、全国どこでサービスを受けても同一の治療は同一の治療費を支払うという基本原則が存在しているためです。そのため値引きも無ければ価格差も無いのです。そこにあるのは提供される医療の質だけであると言えるでしょう。
しかしながら予防医学分野の医療サービスである人間ドックの場合には勝手が違います。そこには保険点数が関与しませんので医療サービスの価格決定権は医療機関側に存在しています。そのため一定の条件付きで割引を行っているという現実が存在しています。人間ドックの場合にはその様な機会を活用することで普通に受診するよりも割引料金での受診が可能になるということが考えられるのです。
例えば人間ドックの場合には冬の時期に割引料金が設定されていることが少なくありません。これは多くの医療機関にとって冬の時期が閑散期になるという事情があるからです。この時期に多くの需要を取り込むために割引料金での対応を始めているという事情があるのです。また、複数回継続的に受診することでも割引サービスを提供しているケースもあります。
現代社会においては人間ドックというサービスを提供している医療機関は多数存在しており、顧客の囲い込みのために割引制度というものは重要であると言えるでしょう。医療において価格は決定的な要素ではありませんが、重要な要素ではあるのです。